ドーバーの絶壁

MUSICとLITRATURE

西蔭浩子『英語リスニングのお医者さん』

英語に関して、苦手意識を持っている日本人は多いと思う。僕もその一人であり、大学受験のときは英語が得意科目で、とりわけ読解は格好の点稼ぎにはなっていたのだけれど、いざ勉強という枠からはみ出した途端、字幕無しの洋画はサッパリ解らん、大衆小説の洋書も始めはちんぷんかんぷん、ろくに会話もしたことが無いので道案内もしどろもどろ・・・という英語アレルギーに冒されている。

 

2年程前から洋書を少しずつ読むようになり、手を付けては諦めての繰り返しだが、「この本は何とか読み通せそうだ」というラインは何となく目星が付くようになってきた。それでも、解らないところは読み飛ばし、多くの部分を推測に頼っているので、洋書を味わっているとは言い難く、表面をぺろりと舐めている程度に過ぎないように思う。

 

読める、というラインの曖昧さと比べると、聴けるというのは実にハッキリとしている。all or nothing, その音を知ってるか知らないかの違いで明暗が分かれてしまう。しかしこれはポジティブに捉えるなら、その音を一回モノにしてしまえば道が開けてくるのではないか・・・

 

という訳で、『英語リスニングのお医者さん』という本に取りかかっている。日本人が陥り易いリスニングの弱点を、短縮ウイルスや連結ウイルスといったユニークな表現で診断し、そのリハビリ(ひたすらリスニング)を行う、というもの。弱点に絞ってトレーニングする方法は理にかなっているように思う。ちなみに僕は連結ウイルスに冒されているということが判明した(in an hourをイン・アン・アワーとぶつ切りに聴き取ろうとする症状)。

 

これでリスニングに関する英語アレルギーが良くなったら安いもんだ、淡い期待を抱きつつ、一ヶ月程経った後に「これで私も英語が聴けるようになりました!」という石川遼ばりのコメントを本ブログに掲載したいものである。

 

 

英語リスニングのお医者さん [改訂新版]

英語リスニングのお医者さん [改訂新版]